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 誠之堂は渋沢栄一の喜寿(77歳)を記念して、現在の東京都世田谷区にあった清和園内に建てられた建物です。平成11年に渋沢栄一生誕の地である深谷市に保存のため移築されました。味わいのあるステンドグラスを是非ご覧ください。一方、清風亭は第一銀行頭取であった佐々木勇之助の古希(70歳)を記念して、東京都にあった清和園内に誠之堂と並んで建てられました。誠之堂と同じく平成11年に深谷市に移築されました。当時、流行していたスペイン風の建築様式を楽しんでいただけます。 尾高惇忠は渋沢栄一のいとこで学問の師でもありました。惇忠は富岡製糸場初代場長や第一国立銀行の盛岡支店長、仙台支店長などを務めて活躍しました。主屋は江戸時代後期に惇忠の曽祖父が建てたと伝わり、この地方の当時の商家建物の趣を残す貴重な建造物です。 渋沢栄一の生地であり、現在残る主屋は明治28年に栄一の妹夫妻が建てたものです。渋沢栄一も多忙な中で帰郷した際に滞在しました。渋沢一族はこの地域の開拓者の一つで、分家して数々の家を起こしました。「中の家(なかんち)」もその一つで、この呼び名は各渋沢家の位置関係に由来します。2023年3月末まで主屋の構造補強及び改修工事のため見学範囲が制限されます。工事の進捗により主屋は覆われて見られない場合があります。深谷街なか散歩0810誠之堂・清風11尾高惇忠生12渋沢沢邸「中生家(なかんち)渋沢栄一翁編

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